ヤコブ・アーロン・エステス監督作「スパイラル -危険な関係-」("The Details" : 2011)[DVD]

平凡ながら幸せな日々を送る男が、些細な事から取り巻く環境に翻弄されていく様を描くブラック・コメディ作品。

産科医のジェフは妻ニーリーと愛息子マイルズと共に、平凡ながら幸せな日々を送っていた。結婚10年目を迎えた夫妻は、郊外の家を購入し、新生活を始める。ジェフは第二子を希望するが、ニーリーとは6ヶ月の間セックスレスが続いており、夜な夜なポルノサイトで鬱憤を晴らしていた。

ジェフは第二子誕生に先んじて、家の増築に乗り出し、建築安全課に相談にすると、特例許可の申請を求められる。入居から間もない朝、ジェフは庭に新たに敷き詰めた芝生が、何者かに荒らされているのを発見する。残された足跡から、ジェフはアライグマの仕業だと察する。建築安全課に申請を却下された事で、ジェフは無許可で増築する事に決め、作業が開始される。ジェフは、隣人の変わり者ライラを巧く丸め込む様にニーリーに促され、鉢植えを送り、理解を求める。一方、芝生への被害は収まらず、ジェフは手を変え品を変え、アライグマを捕獲しようと躍起になり、遂に劇薬を購入する。

ジェフはバスケ仲間で、工場勤めをしているリンカーンが、プロ目前の元バスケ選手だった事を知る。リンカーンが腎不全で透析している事を知り、心配するジェフに、ニーリーは知人の学校でコーチの空きがある事を伝える。

ライラから、改修工事で出る埃が室内に舞い込むと、ジェフに苦情が入る。ジェフは無許可で工事を行っている事に負い目を感じ、清掃業者を呼ぶ金を提供し、丸く収めようとする。アライグマに業を煮やしたジェフは、芝生に唐辛子を撒くが、その過程でニーリーと諍いが生じる。憤慨したジェフは、アライグマの餌に劇薬を混ぜて仕掛ける。翌朝、ライラに金を渡しに行くと、愛猫の姿が消えたと告げられる。

ジェフは親友で心理療法士のレベッカに、ポルノサイトで知り合った女と会う事を相談する。その後、レベッカの自宅へ誘われ、マリファナでハイになった2人は成り行きのままにセックスをする。ジェフはリンカーンに学校でのコーチ職の件を斡旋し、感謝される。

翌日、ジェフの産科にレベッカの夫で親友のピーターが押しかけてくる。ピーターはレベッカが白状した事で、浮気を知り、ジェフを詰ると帰っていく。その一部始終を、ジェフを訪ねてやってきたライラが目撃する。気になったジェフはライラの元を訪ねる。ライラはジェフに愛猫の死体を見せ、ジェフの仕掛けで死んだと詰り、錯乱する。更にレベッカとの浮気の件と、野生動物の殺害が法律に違反する事を持ち出し、ジェフの心を揺さぶると、同情を誘い、強引にセックスに持ち込み、ジェフは応じてしまう。

その後、ピーターに呼び出しを食らったジェフは、自らニーリーに打ち明けるか、10万ドルを払うかの選択を迫られる。家を購入したばかりで貯金に乏しいジェフは、家を担保に7万5千ドルを借り、翌日、ピーターに手渡す。しかし、ピーターはその金を川へ投げ捨て、誠実さを取り戻そうとしなかったジェフに失望し、完膚なきまでに詰る。ピーターはジェフの自壊を確実視し、ニーリーには敢えて浮気の件を伝えないと告げ、その場を去る。

茫然自失のジェフに、リンカーンからコーチに採用されたと連絡が入る。ジェフはその時、リンカーンの腎臓の具合が芳しくないと察知する。ジェフはリンカーンへの腎臓の提供をニーリーに相談し、献身的だと後押しされた事で、検査を受け、リンカーンに提供の意思を伝える。リンカーンはその好意に感涙する。その後、手術でジェフの腎臓は無事リンカーンに移植される。リンカーンはジェフを、教会で行われる牧師の礼拝に招く。ジェフが入院しているところへ、ライラが見舞いに訪れ、改修工事が建築安全課に中止された事と、更にジェフの子を妊娠した事を告げる。ジェフが堕ろす様に促すと、ライラは激昂する。

ジェフが帰宅すると、再び庭が荒らされているのを発見する。ライラに呼び出されたジェフは、妊娠を疑いながらも、出産を考え直す様に促すが、ライラは援助は欲しておらず、認知だけで良いと告げ、ジェフは当惑する。その後、産科にライラが訪れ、エコー検査でジェフはライラの妊娠を確認する。ジェフはリンカーンの元を訪れ、ライラとの一件を相談する中で、夢でライラを殺し、目覚めるという話をする。それを聞いたリンカーンは、ジェフの為に一肌脱ぐ決意をし、密かに弓矢を購入し、散歩中のライラを撃ち殺す。

ライラの死を知ったジェフは、犯人がリンカーンだと確信する。教会での礼拝の帰り道、不意に車を止めたジェフは、ニーリーに医大でのカンニングの話を打ち明ける。そこへ突然、目の前にアライグマが現れ、ジェフは轢き殺す。金輪際、隠し事をしないと決意したジェフは、レベッカとの浮気、更にライラとの浮気から妊娠、そして死んだ事も自分の責任だと打ち明ける。ニーリーは錯乱した後、自身も6ヶ月間浮気していた事を打ち明ける。ジェフはたとえ服役し、離婚し、マイルズと離れ離れになるとしても、ニーリーを愛していると告げる。

自宅に戻り、落ち着きを取り戻した2人は、秘密を抱え、罪の意識に苛まれながらも、生きていく決意をする。ジェフはニーリーの提案通り、家の芝生を外し、庭園に改修する。その後、程なくしてニーリーが妊娠し、一家は何事も無かったかの様に暮らし続ける。



芝生を荒らすアライグマを退治しようとしたところから始まる、諸々の負の連鎖を描いているワケだが、ジェフが優柔不断でイライラさせられる。元々、夫婦関係は綻び始めており、アライグマの一件はきっかけに過ぎないのだが、なぜあそこまでアライグマが芝生に執着するのかイマイチよく分からないし、中盤辺りでジェフが大量のアライグマが室内を荒らす幻覚?を見て、途方に暮れるのもサッパリだ。アライグマは何かのメタファーなのだろうか?エリザベス・バンクスが好きだから、面白く観ることができたが、全体的にフワッとしすぎかなぁという印象。

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